8月23日(水)、全国各地から11名の先生が集まり、「DOTSセミナー」を開催しました。今回のテーマは、「中学校での実践事例」。
海外とのオンライン交流プログラムに2年間取り組んできた、周南市立富田中学校の水島先生のお話を詳しくお聴きしながら、今後の教育実践についてみんなでアイデアを膨らませていく時間になりました。
なぜ「DOTS」なのか
今回は、「DOTS」を初めて知る先生も多く参加。
そこで自己紹介のあと、まずはスタッフの椎木から、これまでの取り組みについて簡単に紹介しました。
特に強調したのは、
「オンライン交流プログラム」は、ただ単に英語のスキルアップを目指すだけのものではない。生徒が周りの人のサポートも得ながら、自信を持って自分の意見を伝えられるようになるための総合的な取り組み。だからこそ、「点(dot)」が重なり合って線になっていくイメージを込めて、このプログラムを「DOTS」と呼んでいる。
ということ。また、とくに今年度からは、「ColorbathがDOTSを実施する」のではなく、「DOTSを実施する先生方をサポートする」ことに力を入れている点も、お伝えさせていただきました。
「DOTS」と山口、そして富田中
山口県は、Colorbathの本拠地であり、DOTSを中心となって引っ張るスタッフの出身地でもあります。
ここ数年は、教育行政とも連携し、オンライン交流の「モデル地域」として、山口県の先生方と連携した取り組みを強化しています。
その中で出会ったのが、周南市立富田中学校と、2021年、ほかの先生から世界との交流を引き継いだ水島先生でした。
今回のイベントでは、まず水島先生から、これまでの活動について紹介してもらいました。
特に印象的だったのが、2022年の冒頭、水島先生が全校の生徒に呼びかけた、「冒険」というキーワード。
通訳やファシリテーションのサポートを減らし、より生徒たちが「自分たちの力で活動を盛り上げていく」方向に舵を切りました。自分たちの力で伝えたり、楽しんだりすることを学んでほしかった。生徒にとってもだし、自分自身にとっても大きな挑戦でしたが、その分の学びがありました。
先生のサポートが減った分、生徒さんたち自ら、zoomや椅子のセッティングをしたりホワイトボードなどを活用して、なんとか「伝えよう」と工夫を凝らしたりする様子がみられた2022年。
また、生徒同士がお互いに助け合う様子も印象的でした。
2年間の活動の中で、水島先生自身が「挑戦」し続けたことで、生徒の後押しにもつながったのだと思います。
自分たちの学校でも…!
水島先生の実践報告を受けて、参加された先生からも多くの質問があがりました。
今年度、山口市立徳地中学校でDOTSを実施予定の塚原先生からは、
「生徒の主体性を引き出すために、どんなステップを踏んだんですか?」
という具体的な問いも。水島先生は、「DOTSセミナー」に参加した際にアドバイスを受けて、日本人だけで今後の交流をより良くするための会議をおこなったことなどを紹介していました。
ほかの参加者の先生からも、「マラウイの生徒は交流をどう楽しんでいるの?」など、多くの問いが寄せられ、あっという間の90分間となりました。
2022年6月から継続してきた「DOTSセミナー」。先生方が実践報告をするだけではなく、お互いに学び合い、アイデアを引き出し合う空間になってきていることに、私たち自身もとても嬉しく感じました。
今後も、先生方と一緒に、「DOTS」と、それを飛び越えて、よりよい教室づくり・教育づくりに取り組んでいきたいと思います。
次回の開催も、お楽しみに!