Social Innovators Forum in Africa 2025 を開催しました

〜クロスセクター・クロスナショナルな出会いから生まれる次の一歩〜

2025年4月、マラウイ・リロングウェにて、「Social Innovators Forum in Africa 2025」が開催されました。NE、Colorbath、NTTコム エンジニアリング、University of Lilongweの共催のもと、日本企業の虹技株式会社、オンリーワン愛媛、現地企業YEWOの協賛を得て実現した本フォーラム。多彩なセッションを通じて、国や分野を越えて課題に向き合う人々が出会い、語り合う場となりました。

フォーラムのハイライト:交差する想い、広がる可能性

本フォーラムの会場では、さまざまな“出会い”と“きっかけ”が生まれていました。

たとえば、MFEC(ビジネスピッチコンテスト)でプレゼンを行った学生は、自らのアイディアに関心を持った起業家とその場で連絡先を交換。数日後には実際に面談が行われ、協業に向けた動きが早くも始まりました。

教育のパネルセッションでは、Global Teacher Prizeファイナリストの女性教師によるリアルな経験談に、参加者が熱心に聞き入りました。質疑応答では、前列にいた高校生が真っ直ぐな思いを語り、教育省の担当者が感銘を受け、自ら持っていた書籍をその学生に手渡す場面も。拍手とともに、静かな感動が会場を包みました。

企業ブースでは、日本の技術に興味を持った現地の大学教員や学生が、製造業の担当者に熱心に質問を投げかけ、「日本でインターンシップの機会はないか?」と具体的な希望を語る姿も見られました。日本大使館や米国大使館の職員がブースに立ち寄り、それぞれの取り組みに耳を傾ける光景も印象的でした。

また、ある大学教授は、パネルでの議論を受け、「自分の大学として、この分野の産業団体に正式に加盟し、研究と現場をもっと近づけたい」と語るなど、場を超えて“次の一歩”が動き始めています。

多彩なプログラムで生まれた学びと対話

フォーラムでは以下のようなメインコンテンツが展開されました:

  • ビジネスピッチコンテスト(MFEC=Malawi Future Entrepreneurship Challenge)
    学生・若手起業家を対象とし、自らのビジネスアイディアを発表。50人近くの応募から選出された5名が大学教授や教育省担当者、経営者等の前でプレゼンを行い、コメントを受けました。
  • コミュニティカフェ(学生と起業家の対話)
    ビジネスアイディアを持つ学生を対象と若手起業家・実業家を繋ぎ合わせ、1対1でアイディアへの具体的なフィードバックを受ける場を提供しました。
  • パネルセッション(気候変動/教育/食糧安全保障)
    国連WFP、教育省・環境省、経営者、大学教授等多様なパネリストがテーマごとに集い、「少ないインプットでいかに大きなインパクトをもたらすか」というトピックを軸に議論を交わしました。
  • 企業・技術ブースの展示・交流
    日本企業・現地企業合わせて8社がブースへの出展を行い、自社の取り組みや製品について来場者に説明を行いました。技術ブースではNTTコムエンジニアリングVRゴーグルの体験会を実施し、大変な盛況となりました。

どのセッションでも、世代や立場を越えた活発な対話が生まれ、未来を切り拓こうとする熱意が会場に満ちていました。

今後に向けて:もっと大きなうねりを

本フォーラムの目的は、クロスセクター・クロスナショナルなネットワーキングの創出です。実際に、多くの参加者がセクターを超えて出会い、対話し、新たな連携の兆しが見え始めています。

次回は2026年2月に第2回の開催を予定。より多くの人々を巻き込み、規模は2〜3倍に拡大。さらに実践的なコンテンツや価値ある出会いを通じて、参加者・スポンサーともに「参加する意義」が実感できるイベントを目指して準備を進めていきます。