5月8日(月)、「第2回アンコンシャス・バイアス大賞」の授賞式を実施しました。
当日は、全国各地からオンラインで集まった参加者の方々と一緒に、ひとつひとつの応募作品についてとことん話し合う時間も。
「なくすべき」だと捉えられることもあるアンコンシャス・バイアス大賞ですが、こうして時間をとって考え、共有することでこそ、見えてくるものもあるのだなと、改めて気付かされました。
本記事では、受賞作品を紹介していきます。
みなさんもぜひ、味わいながら読んでいただければうれしいです。
▼なぜ私たちが「アンコンシャス・バイアス大賞」を開催しているかは、以下の記事からご覧ください。
【総合部門大賞】メロンホースさん
新学期がはじまった。ランドセルから学力テストの問題用紙がみえた。「テストどうだった?」
危うく出かけたその言葉を呑み込んだ。
息子のそっけない態度に寂しいやら、怒りやらのこの頃。だけど、「反抗期だから母親と口聞かないのは仕方ない」これって偏見だよなと思いながらもどうすればよいのか悶々と過ごしていた。そんなある日、美術館にある図書コーナーで、他の美術誌と比べると1/10ほどの厚みの本にふと目がとまった。その本の一言にハッとした。
「どうだった?の落とし穴。答える方は何言うか戸惑う」
「どうだった?」無意識に使っていた言葉。相手にとってはもしかすると答えにくいのかもしれない。
息子が、日記や感想文は泣くほど嫌がっていた頃が蘇った。そうだ、事実を聞いてみよう。いつあったの?国語と算数だけだったの?簡単に答えれることから、会話のキャッチボールがはじまった。わたしは安堵とともに、ニンマリした。
【社会メッセージ部門大賞】ミキティさん
「トラブルはトラブルではない」ということを意識して生活すると、とっても気持ちが楽になることが分かりました。海外生活を始めて一年ほどったったある日、シャワーのお湯が出なくなるというトラブルにみまわれました。それまではさほど困ることはなく、順調に生活していたので、そのときはびっくりしました。今かりている部屋には、浴槽がなく、せまいシャワー室(シャワーしかない、仕切られている空間)だけで、お湯が出ないとなると、どうしたらいいかわからなかったので、大家さんにまず連絡しました。大家さんはすぐに業者に連絡をしてくれたのですが、電話が通じず、その日は、問い合わせメールを送り返信を待つことに。もちろんその日は、お湯が出ない中、試行錯誤しながら、なんとか髪の毛と体を洗いました。2月だったので、でとっても寒かったのですが、職業上、汗をかくときもあるので、できれば毎日シャワーを浴びたいから早くお湯がでるようになってほしかったのですが、業者が対応してくれたのは、お湯が出なくなってから一週間後。その間、大変でした。もちろん、風邪をひきました。
そして、今年の4月、新しく海外に赴任してきた同僚の家の電気がつかないという問題が起こった時も、業者の対応は素早いものではなく、電気がついたのが約一週間後でした。そのとき、同僚と話をしながらふと出た言葉が「私たちが思っているトラブルは、こちらの人にとってはトラブルじゃないのかもね」でした。自分の言葉でしたが、言った後に妙に納得してしまい、勝手な思い込みなのかもしれませんが、自分が大きな問題だと思っていることは、周りの人にとっては大したことではないかも。。。と思うことで、何だかすごく気が楽になりました。それ以降、(自分が)やってしまった~ということや、(他人に対して)何でこんなことしてるんだ?に対して、「トラブルはトラブルじゃない」んだから、切り替えて、できること、よりやくなることを今からやればいい!!という思いをもって生活しています。
【百聞は一見にしかず部門大賞】まめさん
私はお肉を何気なく食べていました。大学などの実習で鶏やヤギの屠殺は見学したこともあったのですが、もちろんその命には感謝」するのですが、「お肉になるってそういうものだよね。」といった感じで、どこか他人事のように感じていました。
ある日、知り合いの農家さんを訪れた時、偶然鶏の屠殺に立ち会うことになりました。その鶏は2年間卵を産んでくれたおばあちゃんで、卵を産まなくなったために屠殺することに。
屠殺する際、塩やお酒で体を清めたり、体を撫でてあげたり。すごく愛を感じる屠殺の仕方で、儀式的な厳かさを感じました。
この時以来、お肉に対する向き合い方が変わりました。愛情をもって育ててもらえたのか、どんな環境で育てられたのか考えたり、お肉を買う量を減らして大切に食べるようになったり。
今の社会ではなかなか生産現場と消費者が繋がる機会が少ないように思います。なので、今後は生産現場と消費者が繋がれるような場所を作っていきたいです。
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