はじめに

はじめまして、十文字 樹(じゅうもんじ たつき)と申します。
私は3年前、大学の授業で吉川さんと初めて会いました。

吉川さんは、外部講師として国際協力だけでなく、生きる意味にも話を展開していました。不思議な体験でした。

それから吉川さんに興味を持ち、Colorbathを知りました。

しかしホームページにもあるように、ネパールの教育問題だけでなく、日本の教育問題にもアプローチしているようです。最近はスタッフの椎木さんが中心になってマラウイも支援対象にしているとか。

「Colorbathっていったい何をしている団体なのか?」
「何のために活動しているのか?」

直接聞いてみよう。
ということで、吉川さんと椎木さんにインタビューさせていただきました。

そして、インタビューの末に感じたお二人の想いをカタチに、言葉をつむぎたいと思います。 第一回の今回は、Colorbathの大枠を吉川さんに尋ねました。

団体名の由来

はじめに「Colorbath」という名前について聞きました。 この「Colorbath」という名前にはどういう意味が込められているんでしょうか。

Colorbath代表・吉川雄介

吉川:

僕がもともと活動していた団体から分かれて別の団体を立ち上げようとしたとき、国や子どもという特定の層に限られない「人々への教育支援」に活動の幅を広げようと思いました。

その時に「Colorbath」という心理学用語に出会いました。のを見ている、という話があります。ネガティブな人はネガティブな情報だけを見てしまう、というように。

世界を変えるんじゃなくて、世界に対する自分の認識を変えたら、みえる世界が変わるんじゃないかと思って、この言葉を採用しました。

吉川さんはColorbath以前に別団体でネパールへの教育支援活動をしていたそうです。活動をしているうちに、ネパールに限られない、こどもに限られない支援へと対象を広げたいと思いはじめたそうです。

そして世界への認識を変えることが、豊かさへの第一歩だと考えます。そのなかで、「色のシャワー」つまり様々な体験を通して、価値観の多様性に気づくことが必要だと考え、「Colorbath」と活動団体を命名したそうです。 なるほど、それでColorbathのロゴマークにもいろんな色が使われているのでしょう。他にも名前候補はあったらしいですが、この「Colorbath」が案に出ると即決だったそうです。

Colorbathのロゴマーク

プロジェクトに対する考え方

実施する体制

命名の経緯を聞くことで、団体として何を目指しているのか分かってきました。 では具体的にはどんな活動をしているのでしょう。

吉川:

Colorbathには現在大きく7つのプロジェクトがあります。その中で、僕と椎木さんがそれぞれメインディレクターを分担しています。

椎木さんは教育に関わるプロジェクトを、僕はソーシャルビジネスのような領域のプロジェクトを担当しています。

教育とソーシャル・ビジネス

様々な専門を持つ人たちと関わりながら7つのプロジェクトが動いているColorbath。その根本には「みえる世界をひろげる」という価値観があります。

しかし、その活動対象は日本だけでなく、ネパールやマラウイもあります。「みえる世界をひろげるプロジェクト」とはどんな内容なのでしょう。

吉川:

例えば日本の教育では、「他人に迷惑をかけない」ことが大事にされることがあると思います。それはすごく大事なことですが、個性が排除される原因にもなります。

そのため、目の前にある幸せに気づけないことがあります。そこで、例えば海外の学校と日本の学校がWebを活用して交流するDOTSというプログラムのように、関わった人たちが多様な価値観に気づくことができるプロジェクトが必要だと考えます。

Colorbathのプロジェクト例

DOTS

スマコレ

コーヒー事業

吉川さんは、ブラジルにサッカー留学したり、アメリカに一年間留学した経験から価値の多様性に気づくことの重要性を知ったそうです。しかし、そのような経験ができたのは親の支援を得られたからであり、運が良かっただけ、とも言います。Colorbathのプロジェクトは、そんな支援を受けることができない人も価値の多様性に気づける機会でもある、ということなのでしょう。

一方で、ネパールの現状に対しては別のアプローチが必要だと考えています。

吉川:

ネパールでは孤児院のように、根本的な支援が必要な人たちがいる現実も見てきました。寄付などにより一時的な苦しみをしのぐ支援も大切ですが、それだけでは自力で貧困から抜け出すことはできません。自力で生活するための仕事があることも大切です。そして、そのためには教育も必要です。

ネパールの農村

貧しい状況では、今日のごはんを得ることが最大の課題になっており、自分の未来を考える余裕はありません。「想いをカタチにするためにソーシャルビジネスが必要」だと吉川さんは考えています。

Colorbathの活動の幅の広さは、一見、筋が通っていないような、掴みどころのない団体のように映ってしまいそうです。

しかし、そこには「みえる世界をひろげる」という一つの思いがありました。

日本では固定された価値観を打破すること、途上国では教育と雇用が整備されていないという問題を打破すること。アプローチ方法は違っていても、世界の色彩を知ってもらうことがColorbathの情熱なのだと感じました。

具体的なプロジェクトの活動については次回のインタビューで聞いていきたいと思います。

次回に向けて

第一回のインタビューではColorbathの大枠を知ることができました。

吉川:

いろんなことをやっていますが、軸としては「日本・ネパール・マラウィ」の三か国をベースにすることを決めています。

そして、みんながやらないこと、やったことないこと、まだ達成してないことをやろうとしています。みんなが既にやっていることや、誰でもできるようになっていることは、自分たちでやらなくていいと思っています。

「なぜ、3か国に絞っているのか?」 「なぜ、みんながやっていること、誰でもできることはやらなくていいのか?」

そんな疑問も残して第一回のインタビューは終わりました。

次回は、価値観の具体的な現れとして、実施しているプロジェクトについて聞いていきます。 その先に、今回残された疑問への答えがあるのでしょうか。